柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

介護ロボットを安全に使うポイント集

昨年度の老人保健健康増進等事業により、(株)三菱総合研究所が、介護ロボットの安全利用に関する調査研究事業が実施し、「介護ロボットを安全に使うためのポイント集」をまとめ公開しました。

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本ポイント集は、実際に介護ロボットを使用している事業所からのヒヤリハット事例等のアンケート調査を踏まえて作成されたものであり、介護ロボットの使用に当たり気をつけるべきポイント、介護ロボットの安全利用に向けた取組等についてまとめられています。ぜひご覧ください。

介護ロボットの安全利用に関する調査研究事業の報告書はこちら

全国の介護ロボット関連の助成一覧

介護ロボット関連の助成って、県によって種類・申請時期・金額がバラバラなので、うっかりしていると「あ、良いのがあったのにもう申請が締め切りだった!」なんてことになりかねません。

そうなる前に、興味のある企業様は、下記ホームページをご覧ください!今年も、全国の介護ロボット関連の助成一覧が公開されました!

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です。さらにリンクを明示すると、下記になります。

介護事業者向け 
開発企業向け

介護従事者は今後も数十万人不足する予測です(下記プレゼン資料の冒頭部参照)。ぜひ介護ロボットの開発や導入を進めましょう!

また、開発に興味のある企業様は、介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業やニーズシーズマッチング支援事業をぜひご活用ください!

 

ニーズ・シーズマッチング事業に登録するメリット

先月、掲題のキックオフセミナーが開催されました。

250名を超える視聴者がおられたそうで、多くはシーズ側の企業様にたくさんご参加いただいたようです。本事業では、入口は広く募集をかけつつ、手を挙げていただいた企業様に対して、マッチング支援、シーズの発展に向けて、小さな単位できめ細かく対応していくという方針ですが、それが伝わったのではないかと思います。ぜひたくさん手を挙げていただき、共に介護イノベーションに取り組んでいただけたら嬉しいです。

 

なお、私のスライドは下記で公開しています。

 また、厚生労働省の担当官が紹介した介護ロボット関連の政策動向に関する資料も公開されました。

人類は戦争をやめることができるか?

ブログ書いている場合でないのですが、下記、NHKスペシャルの広報を見て、どうしても少し書きたくなりました。

 

SFは現実化します。

人間のせいで、科学や技術は、必ず二面性を持ちます。

人間は古来からずっと、賢く、そして愚かです。

いつまでたっても大規模な殺し合いをやめません。

オリンピック休戦は、古代オリンピックからあり、近代オリンピックでも1994年のリレハンメル・オリンピックより提唱されたようですが、そもそも古代オリンピックから3千年近くたっても戦争をやめることができない愚かな人類には、シンギュラリティが悪い方ばかりに働く気がしてなりません。

 

しかし、こんな世界に子孫を放り出すわけにはいきません。私たちが最も大事にしなくてはならないのは、教育だと信じています。

SFは現実化します。なぜか? それはSF作家が古代ギリシャの哲学者のように、世界のことを考え抜いたからだと思います。

疑問に思う力。調査する力。考え抜く力、ビジョンを持つ力。コミュニティを創造する力。壁を突破する力など、世界をより良い世界にするためには、こういった力が必須で、その教育は小学校から必要だと思います。

日本の小学校は、これらの力を得るためのカリキュラムをなるべく増やしてきているようにに思います。しかし、日本だけではダメなんですよね。世界の隅々まで、こういった力を学習できる環境が必要です。

世界を良くしているのも、悪くしているのもオトナです。世界のオトナたちが、世界のコドモたちが上記のような力をつけるために、しっかりと Assist-As-Needed する時代が続けば、きっと明るい未来がやってくるはずです。

そう信じて、私も頑張って生きていきます。

 

住民による住民のためのまちづくり

今日は、「こども庁」創設に向けた、政府の作業部会のニュースがありました。


加藤官房長官がおっしゃったように、「少子化に歯止めがかからない、児童虐待・重大ないじめなど深刻な問題が増加しており、こどもの命・安全守る施策を強化していかねばならない」のですが、私はそもそもまちづくりも改善の余地が大いにあると感じています。

共働き世帯やシングルマザーが増加する中、各世帯で子育てにかけられる時間や質が低下するのはやむを得ないところがあります。保育所も一般に待機せねばならず、学童保育も一般に部活や塾のようなことはしてくれません。

一方、2007年から国連定義の超高齢社会である日本において、老々介護世帯や高齢独居世帯の増加、それに伴う家族による暴力事件や孤独死の増加も大きな社会的問題です。

 

こういう深刻な状況を打開するには、行政に頼るだけでなく、住民による住民のためのまちづくりが解決の鍵であると思います。現代社会では、世帯間の交流がひどく減ってきていると感じています。悪いことにコロナもそれを加速させました。今こそ皆がより良いコミュニティの在り方について考え行動する必要があると思います。勿論、ビジネスの力も活用できるものは活用したほうが良いと思います。

 

私は、神戸市にある「はっぴーの家ろっけん」は一つの良い施設のモデルを提示してくれていると思います。

 

地域には、まちづくり協議会、自治会(町内会)、社会福祉協議会をはじめ、さまざな組織があります。北九州市の関連ページはこちら。皆さん、それらの組織の存在、機能をご存知ですか? また自治会(町内会)には参加されていますか? 

現代人はとても忙しいですが、ぜひ、皆さんによる皆さんのための、より良いまちづくり、について、少しでも考える時間、行動する時間を増やしていくことをお勧めします。


 

 

 

7月16日オンライン開催、ニーズ・シーズマッチング事業のキックオフセミナーのご案内(増枠)

先月、掲題の事業とキックオフセミナーのご案内をしました。

7月16日に開催のキックオフセミナーでは、私も基調講演を担当しますが、御好評につき、お申込み枠を200名から400名に増枠するとのことです。

ニーズ・シーズマッチング事業になんとなく興味はあるがよくわからん、という方や、私や善光会宮元さんの基調講演に興味のあるかたは、ぜひお気軽にキックオフセミナーにご参加ください。参加申し込みはこちら