柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

市民講座「創造する未来と科学の可能性」で見た高校生の凄さ

2022年6月12日(日)に、福岡市科学館6Fサイエンスホールで、高校生を対象とした市民講座「創造する未来と科学の可能性」が開催され、本学からは、私と同僚の吉田先生が講師やメンターの一人として参加しました。

市民講座と言っても、内容はグループワークとなっていて、30名の高校生が、宇宙、環境、生命、生活、人の5つのグループに分かれ、まずはグループ内で意見を醸成、次に他のグループの発表を聞きながら、さまざまな科学のつながりを考えながら最終発表に至る、というものでした。

ワークショップの始まり

ワークショップは、全体的な説明の後、各グループに分かれて、アイスブレイクをし、各参加者に課されていた調査内容を共有することから始まりました。参加者は皆、中間試験の前後という大変忙しい合間を縫って、大変しっかりとした調査を行ってきてくれており、参加してくれた高校生の皆さんのポテンシャルに驚きました

全体で3時間半という短い時間で、その後は複雑なグループワークを次々と実施する必要があり、私達もうまくアシストできるか不安があったのですが、いざ始まってみると、多くの高校生がグループワーク慣れをしているようで、開始直後からどんどん意見が飛び交うし、オーガナイズが得意な学生、絵が得意な学生、スピーチが得意な学生など、各メンバーの個性も出るわ出るわで、私達の不安は消し飛び、これは面白くなるぞ!という期待感で一杯になりました。

グループ内での課題共有フェーズ

議論は拡散フェーズと収束フェーズが陽にデザインされており、中間発表で他グループの状況を知り、「科学のつながり」を意識するようにデザインされていました。最後には各グループでアイデアを絵にまとめるという作業が必要で、これはさすがに時間的にも大変難儀でした。絵を描く時間の終わりが近づいたとき、「あと10分延長します」というアナウンスに、会場中から歓声があがり、会場は最終発表に向けて盛り上がりがピークに達したのでした。

ワークショップが終わり祈念撮影をした後は、各グループで記念撮影したりLINE交換をしていたりと、熱狂冷めやらぬ状況がしばらく続いていました。

「生活」グループの記念撮影

今回のワークショップに参加してくれた高校生の皆さんが見せてくれたポテンシャルの高さに、とても嬉しくなりました。今回のワークショップを経験した皆さんの今後の成長と活躍が本当に楽しみです!私達も、未来を拓く若者を後押しするために、より良い地球環境、教育環境、社会環境などの「環境」を提供する責務があることを改めて痛感したのでした。

 

最後になりましたが、本企画の立案・実行をされた岸村先生、お声がけいただいた矢原館長、またワークショップ・デザインを練りに練っていただいた科学館スタッフや平井先生や関係各位に、心より感謝申し上げます。

 

補足:本企画は、第12回本学術会議若手アカデミー GYA 総会の市民講座として実施されました。