柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

令和4年度介護ロボットプラットフォーム事業およびニーズ・シーズマッチング支援事業

今年度も厚労省の介護ロボットプラットフォーム事業とニーズ・シーズマッチング支援事業が始まっています。

介護ロボットプラットフォーム事業について、地域相談窓口は全国17か所に拡張されています。九州は、大分県に1か所あたらしく設置され、北九州、大分、鹿児島の3か所になりました。リビングラボは昨年度同様8か所です。スマートライフケア共創工房も早速、継続や新規の相談に対応しています。

ニーズ・シーズマッチング支援事業は、ニーズ・シーズマッチング⽀援事業は、介護ロボット開発検討から開発段階において、企業が介護現場の課題を把握するための⽀援を⾏うものです。下記ブログ記事の最後でニーズ・シーズマッチング支援事業の説明をしているので、興味のある企業の方はご覧ください。

 

 

昨年度の介護ロボットプラットフォーム事業やニーズ・シーズマッチング支援事業の報告書は下記ブログ記事から辿れます。

さあ、皆で介護ロボットイノベーションを加速しましょう!!!

 

 

 

 

 

 

 

働く場の “ノーマライゼーション”を考えるアイデア共創ワークショップを開催します!

7月20日(水)の13時~17時に、オムロン太陽さんとすぐ創る課とコラボして、職場のノーマライゼーションについて考えるセミナー・ワークショップを北九州学研都市会議場で開催します。 オムロン太陽(株)代表取締役社長の立石氏による講演などのほか、福祉に関するアイデアや研究、技術を発表する参加型ワークショップも行います!

今年の4月に、私と山﨑君(すぐ創る課 課長(代表))がオムロン太陽さんの創業50周年記念式典に出席させてもらいました。

偶然なことに、今年は北九州学研都市の20周年を祝う年! 学研都市の20周年とオムロン太陽さんの50周年を掛け合わせたイベントをぜひやりたい、と立石社長にご相談したところ快諾していただき、実現にこぎつけました。企画の内容詳細については、北九州市立大学辻井先生にもたくさんご助言をいただきました。

先着200名で大学生や大学院生の参加を募集しています!詳細上記画像のQRコード又は以下のURLよりご確認ください(参加申し込みもこちらから可能です。)。https://yamasaki5868688.wixsite.com/hsc-site/event

すぐ創る課の社会実装型福祉DX活動

九工大の公式学生グループとしてのすぐ創る課は、昨年度結成されたばかりですが、その福祉DXとも言える活躍は目覚ましいものがあります。末尾に主要なものを列挙しておきますが、最新の活動の様子が、この6月に2度に渡って読売新聞で大きく報道されました。6月4日の夕刊(福岡・北九州)、本日18日の朝刊(北九州・京築)です。6月4日の分は電子版も出版されています。

本日朝刊の分は、より広くすぐ創る課やその活動が紹介されていました。相談用のメールアドレスも紹介されていました。ますますニーズが集まると思うのですが、大学院生たちは研究をするのが本分のため、すぐに対応できないニーズも多数あります。それらを埋もれさせず整理して公開したり、対応できる組織や個人に取り次いだりする機能強化が必要です。また、福祉のニーズを持つ当事者や地域が、自助・共助用の道具を当事者や地域で自ら開発できるようになることがとても重要です。そのために、すぐ創る課は「社会実装型福祉DX」をビジョンに掲げ、今年度も活発に活動をしてくれることでしょう。

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「すぐ創る課の2022年度の主な成果」

  • 先天性ミオパチー患者の呼吸器アダプター、スピーカー取り付け治具の開発
  • 脳性まひの子供が介助ありで自ら車いすを操作できるジャイロコントロールソフトウェア開発
  • 着衣介助を行いやすくするためのモバイルチェア作成
  • 北九州市主催北九州IoT Maker’sの最終審査に2件選抜
  • (公財)テクノエイド協会のシーズニーズマッチング交流会にて「福祉機器の利用と開発の状況」について招待講演
  • 西日本国際福祉機器展に福祉機器を展示

  • ひびきの小学校と初の小大連携イベントの実施,併設展示会の実施

  • ミスミ特別支援団体に認定


  • 当事者と介助者を対象とした自助具の作り方を学ぶハンズオンを実施

以上のような活躍が認められ、課長(リーダー)の山﨑君は、九工大より令和4年度学生表彰(社会貢献賞の部)で生命体工学研究科よりただ一人受賞しました。

 

 

 

介護ロボットメーカー連絡会議は有益な情報に溢れて (2)

午後の第2部では、まず私がスマートライフケア共創工房などリビングラボの機能や取り組みを紹介しました。続いて、地域相談窓口からとちぎ福祉プラザモデルルーム 福祉用具・介護ロボット相談・活用センターの講演がありました。とちぎノーマライゼーション研究会のご紹介のところで、介護ロボット分野での事故やヒヤリハットの6割が、ロボットの使い方の間違いに起因する、というお話しがありました。企業としては、使用方法を間違わないでほしいわけですが、なかなかそういうわけにはいかない。

皆さん、家電を購入しても、マニュアルにびっしり書いてある注意書きをちゃんと読む人はあまり多く無いのではないでしょうか。また、どんな家電でも間違った使い方をすると危ないので、NITEがよく警告を発するのですよね。UIやマニュアルの改善は勿論ですが、究極的には企業が各家庭を訪問して良い使い方、悪い使い方の指導ができると良いのでしょう。実際には福祉用具販売・レンタル業者さんがそのような役割を果たしてくれるのが理想の一つではないでしょうか。

 

 

介護ロボットメーカー連絡会議は有益な情報に溢れて (1)

2022年6月17日に東京で「令和4年度 介護ロボットメーカー連絡会議」に参加し、講演もしました。資料もこのサイトで公開されているので、ロボットに係る施策の動向、福祉用具・介護ロボット実用化支援事業、福祉用具・介護ロボット実用化支援事業についてご興味のある方は、ぜひダウンロードして見ていただければと思います。

重要な情報がたくさんありましたが、少しだけここで紹介したいと思います。

先日、日経新聞でもコメントしましたが、WiFi環境の無い、もしくは介護に活用できていない施設がまだ多数を占めており、それは本日も厚生労働省から指摘がありました。今年度も下記の事業がありますので、LIFEによる情報収集・フィードバックに協⼒するなどの補助要件がありますが、まだWiFi環境の無い、もしくは介護に活用できていない施設はぜひ活用を考えていただければと思います。

地域医療介護総合確保基⾦を利⽤したICT導⼊⽀援事業

経産省からはロボット介護機器の海外展開に関する情報を提供してくれました。まず、日本の高齢者の増加が緩やかに続くことと、ベトナムインドネシア、中国の65歳以上の人口が2060年に向けて急増する推定が示されました。

国内外の⾼齢者⼈⼝の推移

そして、国内で在宅介護のニーズが高まっているエビデンスなどが示された後、施策の方向性が詳細に述べられました。

そして、ロボット介護機器に関する海外の概況や、各国の介護福祉機器の法令上の位置づけの資料が詳細に提示された後、具体的に中国、シンガポール、欧州、米国について医療機器とみなされるであろう重点6分野について、よく整理された資料が提示されました。

重点6分野についての医療機器/⾮医療機器の該当予測

そして最後に、AMEDやNEDO事業の紹介がありました。

 

次に福祉用具・介護ロボット実用化支援事業について、公益財団法人テクノエイド協会から詳細な説明があり、介護ロボット等試用貸出事業など様々な、ロボットメーカーにとって大変重要な情報が大量に提供されました。随所で、スマートライフケア共創工房もリビングラボの一つである、介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業との連携についても触れられました。

 

その後、介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業(PF事業)について、事務局から紹介があり、リビングラボや地域相談窓口の取り組み紹介もありました。私は、リビングラボの取り組み紹介を担当して講演しました。

事務局は、特にニーズ・シーズマッチング支援事業(NS事業)の紹介に時間が割かれました。事務局のメーカーへのヒアリング結果から、メーカーの困りごとが浮き彫りになりましたが、やはり現場のニーズが分からないという意見が多かったです。多昨年度から、PF事業とNS事業は数の様に連携して、多数の企業の方がエントリーし、マッチングサポーターに相談をしたり、リビングラボの支援を受けたりしています。今年度もニーズリストが拡充されるので、ぜひNS事業のホームページをウォッチしてください。また、まだエントリーしていないメーカーの方はぜひエントリーをお勧めします。

ニーズ・シーズマッチング支援事業でビジネスチャンスを!

 

 

市民講座「創造する未来と科学の可能性」で見た高校生の凄さ

2022年6月12日(日)に、福岡市科学館6Fサイエンスホールで、高校生を対象とした市民講座「創造する未来と科学の可能性」が開催され、本学からは、私と同僚の吉田先生が講師やメンターの一人として参加しました。

市民講座と言っても、内容はグループワークとなっていて、30名の高校生が、宇宙、環境、生命、生活、人の5つのグループに分かれ、まずはグループ内で意見を醸成、次に他のグループの発表を聞きながら、さまざまな科学のつながりを考えながら最終発表に至る、というものでした。

ワークショップの始まり

ワークショップは、全体的な説明の後、各グループに分かれて、アイスブレイクをし、各参加者に課されていた調査内容を共有することから始まりました。参加者は皆、中間試験の前後という大変忙しい合間を縫って、大変しっかりとした調査を行ってきてくれており、参加してくれた高校生の皆さんのポテンシャルに驚きました

全体で3時間半という短い時間で、その後は複雑なグループワークを次々と実施する必要があり、私達もうまくアシストできるか不安があったのですが、いざ始まってみると、多くの高校生がグループワーク慣れをしているようで、開始直後からどんどん意見が飛び交うし、オーガナイズが得意な学生、絵が得意な学生、スピーチが得意な学生など、各メンバーの個性も出るわ出るわで、私達の不安は消し飛び、これは面白くなるぞ!という期待感で一杯になりました。

グループ内での課題共有フェーズ

議論は拡散フェーズと収束フェーズが陽にデザインされており、中間発表で他グループの状況を知り、「科学のつながり」を意識するようにデザインされていました。最後には各グループでアイデアを絵にまとめるという作業が必要で、これはさすがに時間的にも大変難儀でした。絵を描く時間の終わりが近づいたとき、「あと10分延長します」というアナウンスに、会場中から歓声があがり、会場は最終発表に向けて盛り上がりがピークに達したのでした。

ワークショップが終わり祈念撮影をした後は、各グループで記念撮影したりLINE交換をしていたりと、熱狂冷めやらぬ状況がしばらく続いていました。

「生活」グループの記念撮影

今回のワークショップに参加してくれた高校生の皆さんが見せてくれたポテンシャルの高さに、とても嬉しくなりました。今回のワークショップを経験した皆さんの今後の成長と活躍が本当に楽しみです!私達も、未来を拓く若者を後押しするために、より良い地球環境、教育環境、社会環境などの「環境」を提供する責務があることを改めて痛感したのでした。

 

最後になりましたが、本企画の立案・実行をされた岸村先生、お声がけいただいた矢原館長、またワークショップ・デザインを練りに練っていただいた科学館スタッフや平井先生や関係各位に、心より感謝申し上げます。

 

補足:本企画は、第12回本学術会議若手アカデミー GYA 総会の市民講座として実施されました。

 

 

すぐ創る課の高齢者・障がい者福祉活動が新聞で報道されました

私が指導教員を務める、九工大の学生プロジェクト「すぐ創る課」の高齢者・障がい者福祉活動が、6月4日の読売新聞夕刊・電子版で大きく取り上げていただきました。

山﨑君や安楽さんは柴田研では高齢者や障がい者がモノづくりを通じての社会参画支援を目的としたスマートワークセルの研究をしています。
パーキンソン病患者の小泉さんが、柴田研の研究実験に参画していただいたとき、市内科学教育のレジェンドであることや、パーキンソン病を患ってからのご苦労をお聞きし、是非、すぐ創る課として御支援したいと思ったのがきっかけです。
容易でない取り組みですが、何とか夢のワークショップにこぎつけて欲しいと願っています!