柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

全国パーキンソン病友の会設立50周年記念卓球大会で、卓球球出しロボットを体験展示

今年、全国パーキンソン病友の会は設立50周年を迎えるそうです。その記念卓球大会が9月12日と13日、神戸市の「しあわせの村」で開かれました。

今回、日本ピンポンパーキンソン協会の川合会長からお声がけをいただき、全国パーキンソン病友の会(JPDA)の山田副支部長につないでいただきました。

そして12日、卓球バレー大会の会場の一角で、九州工業大学の内藤先生と共同開発している「卓球球出しロボット」を体験展示しました。

パーキンソン病の方には、卓球を好む人が多い。以前から、畿央大学の岡田洋平先生にそう教えていただいていました。

発症から約30年になる私の母も、卓球が大好きです。姿勢が前後左右に曲がり、普段は車いすで生活しています。卓球台につかまらなければ立っていられず、自分で移動することも、飛んでくるボールを十分に打ち返すことも困難です。

それでも、「卓球をしたい」という気持ちは強い。

同様の想いを持つパーキンソン病の方々を支援するため、内藤先生と卓球球出しロボットの研究開発を始めました。

内藤先生は、実はシニア卓球界の強者です。

今回展示したロボットは、9月4日の日本ロボット学会学術講演会(RSJ2026)で、卒研生が発表したものです。

セットアップを終えると、さっそく興味を持った方から「やってみたい!」との声。楽しそうに体験してくださいました。

 その後、全国パーキンソン病友の会代表理事の丸山様も来てくださいました。大会本部から呼び出しがかかるまで、鋭い返球の連続。

続いて、卓球バレーの試合が始まりました。

卓球バレーとは、卓球台を囲んで椅子や車いすに座り、木製のラケットで、音の鳴るピンポン球をネットの下に通す競技です。3打以内に相手コートへ返球します。

年齢や障がいの有無を問わず、誰もが同じテーブルで競い合えるユニバーサルスポーツ。

日本卓球バレー連盟の堀川会長にもご挨拶できました。お話を伺うと、堀川会長はオムロン太陽と京都オムロン太陽で勤務された経験があるとのこと。

なんと世界は狭い!

試合では、全国から集まった皆さんが6人対6人のチームに分かれ、熱戦を繰り広げていました。

パーキンソン病では、症状の一つとして表情が乏しくなることがあります。しかし、この日の皆さんの表情はとても明るく、会場には時折、大きな歓声も。心から卓球バレーを楽しんでいる様子が伝わり、見ている私もうれしくなりました。画像

試合の合間や表彰式の後には、多くの方が卓球球出しロボットを体験してくださいました。反応は上々。「明日の卓球大会の練習になる」と、長い時間にわたって試してくださる方も何人かいました。

そして、利用者だからこそ気づく、たくさんの改善点。

実際に使ってもらうことで、このロボットに確かなニーズがあると分かりました。同時に、高価で複雑な研究機器のままでは、必要な人のもとへは届きません。

どこまで機能を絞れば、手頃で使いやすいものになるのか。必要最小限の構成で、使いたい人に届けるにはどうすればよいのか。これから学生たちと一緒に考えていきます。

12日には残念ながら川合会長にはお会いできませんでしたが、このような機会をつくってくださった川合会長とJPDAの山田副支部長、会場でさまざまなご支援をくださったクリオ訪問看護・リハビリステーションの今川代表、そして卓球球出しロボットを体験し、率直な感想を伝えてくださった皆様に、心から感謝いたします。

研究室の中だけでは分からないことを、たくさん教えていただいた一日でした。

RSJ2026で介護とロボティクスOSを開催しました!

 金沢大学で開催されたRSJ2026の最終日(9月4日)に、終日、介護とロボティクスOSを開催しました。このOSは、介護ロボット研究専門委員会が、2022年から毎年の日本ロボット学会学術講演会に提案し、運営しているものです。

 毎年たくさんの講演申込をいただいていますが、今年は招待講演1件を含めて、全24件の発表がありました。大学・高専・研究機関の研究者や学生に加え、介護・リハビリテーションの現場に近い立場からの発表もありました。内容も、移乗・歩行・車椅子などの身体支援、脳卒中やパーキンソン病を対象としたリハビリテーションや個別適応型の歩行支援、屋内外での歩容・姿勢モニタリング、見守り・転倒検知や生体信号による状態推定、VR・AI・VLM・LLMを活用した新しい支援技術から、介護テクノロジーの教育、現場への導入・運用や社会実装まで幅広く、介護とロボティクスを「ロボットを作る」だけではなく、人・現場・技術・社会をつなぐ研究領域として捉えた多彩な発表がありました。

介護とロボティクスOSのプログラム

 招待講演では、社会福祉法人東京聖新会の尾林和子先生より、急速に進展するAI・ロボット技術と、これからの介護のあり方についてお話しいただきました。介護現場で20年以上にわたりテクノロジーの導入と実証に取り組んできた経験をもとに、認知症ケアにおける社会的支援ロボット、見守り技術、高齢者が住み慣れた地域や自宅で暮らし続けるための支援技術などのエビデンスを紹介するとともに、非言語的な人間の関わりなど、現在の技術では代替することが難しい領域についても論じられました。そして、フィジカルAIが急速に発展する時代だからこそ、介護の専門性を改めて捉え直し、技術を人に置き換えるのではなく、現場との共創(Co-design)を通じて、人を介するケアの価値をより高めていくことの重要性を示す、示唆に富んだ講演となりました。

尾林先生の招待講演の様子

 柴田研からは下記発表を行いました(敬称略)。学外の共同研究者の皆様に改めて御礼申し上げます。

・左右分離型トレッドミルによるパーキンソン病のすくみ足誘発プロトコルの開発と評価.山本,岡田(畿央大学),元村(北九州総合病院),柴田.

・移動困難なパーキンソン病患者向け卓球球出しロボットにおける難易度個人適応手法の開発と評価.崎濱,岡田,柴田.

・歩行準備状態に基づく側方揺動型歩行支援手法の開発と基礎評価.加藤,山本,柴田.

・介護ロボット運用状況の把握に向けた設備中心幾何グラフとVLMによる行動認識.徳永,岡田,藤田,若井(Vieureka),柴田.
・歩行器使用時のイベントカメラによる屋外適応型骨格推定システム.池田,山下,岩本,柴田.

・個別適応聴覚キューによる歩行器使用時の旋回・狭所通行支援.山下,柴田.

柴田研の学生が発表する様子

さらに、私が共著の研究発表が2件ありました(敬称略)。

・促通反復療法を基にした足趾伸展機能回復訓練装置の伸張反射の効果的な誘発について.馬場(鹿児島高専),櫻井(鹿大),谷口(鹿児島高専),余(鹿大),瀬戸山,柴田,大濵(鹿大),衛藤(鹿大),下堂薗(鹿大),川平(鹿大).

・ユーザ共創による軽量な装着型介護アシストデバイスの開発プロセス.樋口(Human Physical Intelligence),山崎(Human Physical Intelligence),藤田,徳永,熊谷(いわき福祉会),柴田.


 会場では、厚生労働省の介護テクノロジー開発・社会実装支援事業 CARISO(CARe Innovation Support Office) のリーフレットも配布しました。CARISOは、介護分野の課題解決につながる新しい技術やサービスの創出を促すため、スタートアップや企業だけでなく、アカデミアの研究者なども含め、介護現場のニーズと技術・研究のシーズをつなぎ、開発から実証、実用化・社会実装までを支援する取り組みです。今回のOSで発表された研究成果の中からも、近い将来CARISOを通じて介護現場での実用化につながる技術が生まれるといいですね。



 今回は大学・高専・研究機関からの発表が中心で、企業が筆頭著者となった発表は1件のみでした。介護ロボティクスを研究から実用化・社会実装へとつなげていくためには、企業の皆様が持つ開発や事業化、現場導入の経験も重要です。来年はぜひ、もっと多くの企業からも開発事例、実証、製品化、さらにはうまくいかなかった経験も含めて、積極的に発表していただきたいと思います。

 

 それでは、RSJ2027(名古屋国際会議場で開催)でまたお会いしましょう!

 

研究者が本気で「近未来生活」を始めてみた

 もともと研究目的もあってGarminのスマートウォッチは両手に着け続けていたのですが、攻殻機動隊の新シリーズ(というよりオリジンですね)が始まったこともあり、この機会にできるだけ多くのIoTデバイスを継続装着して生活してみることにしました。

 目的は、各機器の機能評価や使用感(官能評価)だけではありません。これらのデバイスを常時身に着けることで、自分の感覚や行動がどのように変化するのかを知りたかったのです。また、若いうちからIoTデバイスを装着する習慣を身につけておけば、将来、老化を少しでも遅らせたり、高齢になったときにも自然にアシスト機能を受け入れられるのではないか、と考えたからです。

 動画の最後に出てくる持続血糖測定器(CGM)は、腕に貼るだけで1分ごとにスマートフォンへ血糖値(正確には間質液グルコース)のデータを自動送信し、高血糖や低血糖をアラートで知らせてくれる装置です。今回貼るのは2回目ですが、それは前回、その有用性を実感したからです。

 測定結果から推定されるHbA1cは病院での血液検査とほぼ一致していましたし、自分では健康的だと思っていた食習慣にも改善の余地があることが分かりました。例えば、少量の低糖缶コーヒーや野菜ジュースでも血糖値スパイクが起きることが分かり、それ以来、私はどちらも飲まなくなりました。この話だけでも長くなるので、また別の機会に紹介したいと思います。

 次に驚いたのがスマートグラス(カメラなし)です。知人から「しばらく使ってみて」と貸していただき試したところ、表示は驚くほど鮮明で、便利な機能も数多く搭載されていました。ただ、私は裸眼で生活しているため、最初は継続利用には至りませんでした。

 今回改めて長時間装着してみると、普段は画面をオフにしていることもあり、一日中着けていても目の疲れはほとんどなく、耳や鼻への負担も感じません。そして何より、会話サポート機能が非常に便利です。使い続けるうちに、「これはもう手放せないかもしれない」と思うようになりました。

 指輪型センサは今回が初めてです。このスマートグラスと連携するリングを、充電時以外はずっと装着しています。最初の数日は、ドアノブやハンドルに当たる、鼻をかくと鼻に当たる、箸が少し持ちにくいなど、「やはり指輪はまだ少し邪魔だな」と感じました。また、24時間装着しているため、装着部の皮膚が周囲と少し違って見えるのは気になりますが、痛みやかゆみはありません。

 心拍数や睡眠計測の精度はまだ十分評価できていませんが、今のところかなり良さそうです。また、このリングがスマートグラスの入力インタフェース(UI)として機能する点も、とてもよく考えられた設計だと感じました。

 AirPods Pro 2も終日装着してみました。適応型ノイズコントロールでは必要に応じて周囲の音を取り込みますが、私はまだ慣れていないため、普段はノイズキャンセリングをオフにして使用しました。多少音がフィルタリングされたような感覚はありますが、しばらくすると気にならなくなります。

 聴力テストも初めて試しました。幸い異常はなく補聴器機能は使っていませんが、将来必要になったときには大きな助けになるかもしれません。ただ、私の場合は一日中装着すると夕方には耳が少し痛くなりました。

 長時間装着して分かったことの一つは、それぞれのデバイスのバッテリー性能です。持続血糖測定器は約2週間で交換が必要です。Garminのスマートウォッチは約1週間から10日間、Even Realitiesのスマートグラスとリングは数日程度使用できる印象でした。

 今回使ったデバイスの中では、スマートグラスを除くほぼすべてが健康管理や行動変容に役立つと感じました。AirPods Pro 2は聴覚体験を少し変えますが、違和感はそれほどありません。一方、スマートグラスは期待以上でした。技術的な完成度が高く、私にとっては「なくてはならない」と感じるレベルに達しています。今後さらに普及し、価格も下がっていくのではないかと期待しています。なお、会話サポート機能を一日中オンにすると、毎日の充電は必要になりそうです。

今回、思い切って複数のIoTデバイスを同時に装着し続けたことで、多くの発見がありました。研究者としても、一人の生活者としても、とても価値のある体験でした。今後も継続して使用し、新しいタイプのデバイスが登場すれば積極的に試していきたいと思っています。

「まだ早い」と思っていた近未来は、実はもう始まっています。

皆さんも一度、近未来社会を体験してみませんか?

 

7月23日午後一にCareTEX福岡2026でお会いしましょう!

皆さん、6月にフクチッチは見ていただけましたか?

もし見られなかった、という方は、上記リンク先で「続きを読む」ボタンを押すと、長めのダイジェスト(写真と文章)が見られますので、是非ご覧ください。
 
ところで、この番組内容に関連して、私は2年ぶりにCareTEX福岡で講演します。北九州超スマートケアコンソーシアムについても、しっかり説明します。
演題:「北九州から拓く介護イノベーション ~AI・ロボット技術が変えるケアの現在地とこれから~」
日時:7/23(木)13:20〜14:20

事前登録が必要とのことです。奮ってお申込みください!

【公式】CareTEX福岡

 

 

NHK Eテレ「ハートネットTV フクチッチ」の「つなぎ人」コーナーに出演

 2026年6月15日放送のNHK Eテレ「ハートネットTV フクチッチ(福祉機器 後編)」の「つなぎ人」のコーナーで、私の活動を取り上げていただきました。

 私が大切にしている考え方、私が介護ロボット研究を始めた理由、介護現場を頻繁に訪問する理由、介護テクロノジー普及の難しさ、北九州で進んでいる新しい挑戦などを、7~8分の間に、分かりやすく詰め込んでいただいていました。上記リンクから、6月22日午後8時29分まで配信されていますので、是非多くの方に視聴していただければ幸いです。


 ここで少しだけ「つなぎ人」コーナーの内容のフォローアップをします。

 まず世界初の学習型着衣介助ロボットは、骨折して肩の可動域が狭くなり自力で着衣が困難になった母を見て、私が奈良先端科学技術大学院大学の教員時代に、為井先生、松原先生との共同研究で開始したものです。まだ協働ロボットの時代でもなく、用いていたロボットがメカむき出しで安全面の課題もあったことから、一旦研究は中止しました。幸い、九州工業大学に着任時には、現在用いている、当時世界初の協働ロボットを入手し、研究を再開することができました。その後、ロボットの一流国際会議 IROS 2015 でBest Application Paper 賞や、日本ロボット学会から欧文誌論文に対して Excellent Paper Awardを受賞するなど研究成果を出しながら、近年では高齢者や障がい者に対する実証実験にも力を入れています。 

 人工筋を用いた装着型の歩行アシストロボットは、元々は広島大学の栗田先生や、当時産業医科大学の白石先生との共同研究で開発をしました。
Effects of Gait Inducing Assist for Patients with Parkinson’s Disease on Double Support Phase During Gait

 その後、国プロで、産総研、慶応、令和健康科学大、ORPHE社とコンソーシアムを組んで、人工筋歩行アシストロボットやAIロボット化歩行器の開発と社会実装に取り組んでいます(今年度から(株)ピュア・クリオ、(株)dot cure、ダイヤ工業(株)、ローランド(株)も協力機関)。

 現在、柴田研の人工筋歩行アシストロボットはこの事業からスピンアウトして進めています。

人工筋歩行アシストロボット

AIロボット化歩行器の方は、この国プロ事業内で製品化を目指しています。また、このコンソーシアムでは、本プロジェクトの研究開発成果や活発な情報共有を目的としたウェブサイト「ホコラボ」を公開していますので、皆様ぜひ一度見てください。そしてパーキンソン病患者の方やそのご家族はぜひご登録をお願いします。

 最後に改めて、番組をご覧いただいた皆さま、そして日頃から研究活動を支えてくださっている多くの方々、今回の密着取材にご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。引き続き、関係者と共に、より一層、介護ロボット等テクノロジーの開発・実証・普及の活動を加速させていきます!!!

 

柴田研発スタートアップ:

ASEAN-Japan NEXUS Early Career Researchers Conclaveに参加して

先日、シンガポールで開催された「ASEAN-Japan NEXUS Early Career Researchers Conclave」に参加してきました。

このプログラムは、日本とASEAN諸国の若手研究者(Early Career Researchers: ECRs)が集まり、AIを活用した社会課題解決や科学技術研究について議論し、新たな国際共同研究の可能性を探ることを目的としたものです。

今回のConclaveには、日本から11名、ASEAN各国から32名のECRsが参加しました。

イベント終了後の記念写真

私は、基調講演(Keynote Speech)とECR Mastery Classを担当するとともに、Malika氏とともに最終日のチームピッチコンペティションの審査員を務めました。

私の基調講演の様子

印象的だったチームピッチ

参加者は混成チームに分かれ、短期間で研究構想をまとめ上げ、最終日に発表を行いました。どのチームの提案もレベルが高く、限られた時間の中でここまでまとめ上げたことに驚かされました。

ピッチや質疑応答の様子

その中で優勝したのは、日本、ミャンマー、マレーシア、ブルネイ、東ティモール(Timor-Leste)の研究者5名によるチームでした。

彼らが提案したのは、Flash Flood Resilience(突発的洪水へのレジリエンス向上)に関する先進的なフレームワークです。ASEAN地域では洪水が深刻な社会課題となっており、AIや多様なデータ活用を通じて災害への対応力を高めようという提案でした。

優勝チームを称える

NEXUS Conclaveの価値

私はこのConclaveを、JST、A*STAR、そしてASEANの科学技術コミュニティが連携して実施する非常に優れた取り組みだと感じました。参加者は決して十分とは言えない準備期間の中で、国境や専門分野を超えて協力し、具体的な研究アイデアを形にしていました。こうした場から生まれたアイデアのいくつかが、将来的に競争的資金への応募や実際の国際共同研究へ発展していくことを期待しています。

ASEANの多様性を実感

今回特に印象に残ったのは、ASEAN各国の状況が想像以上に多様であることでした。

同じASEANと一括りにしてしまいがちですが、

  • 研究基盤

  • 産業構造

  • 社会課題

  • 人材育成環境

には大きな違いがあります。

一方で、共通する課題も多く存在します。

オンライン会議ではなかなか見えてこないこうした違いや共通点を、実際に対面で議論することで深く理解できたことは大きな収穫でした。

改めて、「Face-to-Face」の交流の重要性を実感しました。

国際共同研究のための情報収集の場としても有益

今回のConclaveでは研究交流だけでなく、参加者は

  • ASEAN

  • MEXT(文部科学省)

  • JST(科学技術振興機構)

  • A*STAR(シンガポール科学技術研究庁)

などが提供する国際共同研究支援制度についても知ることができました。

若手研究者にとって、研究アイデアだけでなく、それを実現するための資金や制度を知ることは非常に重要です。その意味でも、本プログラムは大変有意義な機会だったと思います。

ASEAN-Japan AI連携に関するパネルディスカッション

3日目には、「Advancing ASEAN-Japan AI Partnerships for Regional Impact」をテーマとしたパネルディスカッションにも登壇しました。

パネリストは、

  • シンガポール国立大学(NUS)の Adrian Chong准教授
  • ASEAN事務局 科学技術部門長の Zurina Moktar博士
  • 私

の3名で、A*STARのSerena Cho氏がモデレーターを務めました。

議論では、

  • なぜ今ASEANと日本のAI連携が重要なのか
  • 今後10年間でAIが貢献できる地域課題とは何か
  • ASEAN域内のAI発展格差をどう乗り越えるか
  • 国際共同研究を継続させるために必要なこと
  • 若手研究者が国際連携を始めるためのアドバイス

などについて意見交換を行いました。

研究者、政策担当者、研究推進機関という異なる立場から議論できたことは非常に有意義でした。技術だけでなく、人材交流や信頼関係の構築こそが、ASEAN-Japan連携を発展させる鍵であることを改めて実感しました。

パネルディスカッションの様子

Site Visitも大きな刺激に

研究機関へのSite Visitも非常に充実していました。A*STRTのARTC, SUTD, NTUの3か所でした。シンガポールがどのように研究成果を社会実装へつなげているのかを直接見ることができ、多くの刺激を受けました。

おわりに

今回のConclaveで生まれた人と人とのつながりが、今後も長く続いていくことを願っています。

そして、そのネットワークから、日本とASEAN地域が共通して抱える課題の解決につながる共同研究やイノベーションが一つでも多く生まれることを期待しています。

関係者の皆様、そして参加したECRの皆さん、本当にお疲れさまでした。

今後の活躍を心から楽しみにしています。

RSJ2026@金沢大学の「介護とロボティクス」OSへの投稿お待ちしてます

今年の日本ロボット学会学術講演会は、金沢大で、9月1日(火)~4日(金)に金沢大学 自然科学本館(金沢市角間町)で開催されます。

そして今年も、日本ロボット学会の研究専門委員会「介護ロボット研究専門委員会」で、「介護とロボティクス」というオーガナイズドセッション(OS)を立てました!

下記のように、毎回多数のご発表をいただき、熱い議論が交わされています。

今年も日本ロボット学会及び協賛学会の会員でなくても発表ができます!ぜひ企業の方やロボットの活用に取り組んでいる介護施設の方もどしどし、ご投稿ください。論文は1~2ぺージでも構いません。
 講演申込締切:2026年6月4日(木)正午まで
 論文投稿締切:2026年7月9日(木)正午まで
 発表言語:日本語または英語
 発表形式:口頭発表一件あたり 15分(発表10分,質疑応答5分)(予定)
成功事例だけでなく失敗事例(私たちはそれを「経験」と呼びます)など、多種多様のご投稿をお待ちしています!

ぜひ発表してみたいのだけれど、学会での発表は不慣れ、という方は、伴走支援も可能ですので、スマートライフケア共創工房までご相談ください(工房のページ最下部のお問い合わせよりご相談ください)。