柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

Juvenile (未成年)パーキンソン病患者の割合

40歳未満で発症するパーキンソン病PDと略しますね)は、若年性パーキンソン病(Young Onset Parkinson's Disease; YOPDと略しますね)と呼ばれます。
さらに20歳未満で発症するものは、海外ではJuvenileパーキンソン病JPDと略しますね)と呼ばれるのですが、日本にはまだ対応する用語が無いようです。

PDは1000人に1.5人程度発症すると言われています。

ではPD患者全体におけるYOPDやJPDの有病比率はどうでしょうか(発症率はわかりませんでした)?

難病情報センターの特定医療費(指定難病)受給者証所持者数を見てみると、
平成30年度末現在の情報が最新で、下図のようでした。階級幅が70~74歳は5年であり、最後は75歳以上としてあることに注意してください。

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パーキンソン病の指定難病受給者証所持者数(平成30年度末現在)

下図はその棒グラフです。高齢者病であることがよくわかります。

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パーキンソン病の指定難病受給者証所持者数(棒グラフ)

ここから、YOPDの年齢階級該当者数は170名、JPD年齢階級該当者数は5名となります。但し、それ以上の年齢階級に、元JPD、元YOPDの方が含まれていると考えられるため、真の該当者数はわかりません。その上で、PD患者総数に対する比率を計算してみると、10万分の約3.8 (JPD), 約0.13% (YOPD)となります。元JPD、元YOPDの方を考慮したとしても、1桁ずれるぐらいではないか、と予想しています。
JPD患者数は極めて少ないので、JPD患者どうしでの助け合いなどがとても難しいですね。でもだからこそ、少ない全員のネットワーキングができるといいですね。