柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

ケアする生活環境

"ケアする生活環境”とは、単に介護設備を整えるということではありません。心理的な安心感、日々の暮らしやすさ、そして他者とのつながりといった、広い意味での“支える力”が、生活空間に組み込まれている状態だと思います。

ケアする生活環境とは

北九州においては、社会福祉法人もやい聖友会が運営する銀杏庵 穴生俱楽部が特筆すべき共生型地域拠点になっています。夕方や休日はいつも小学生が一階で遊んでいます。カフェレストランがあり誰もが利用できます。FMスタジオコミュニティFMラジオ「Air Station Hibiki FM88.2MHz」のサテライトスタジオ)があり、数々の番組の中には、認知症患者当事者がパーソナリティを務めることもある。数十の出店があるマルシェも毎月開催。その他落語など様々なイベントが開催されています。また、プロフットサルチームのボルクバレット北九州の選手も数名雇用していて、レクリエーションなどに活躍。0〜3歳の赤ちゃんを赤ちゃん職員として採用し、赤ちゃんと入居者さんが交流する。最近ではノンバーバルコミュニケーションロボットとして有名なLOVOTも導入しています。九工大有給インターンシップ先にもなり、柴田研の学生がインターンシップに行っています。

九工大有給インターンシップ活動事例

このように、ハードとしての空間設計だけでなく、地域住民の参加によるソフト面の運営が、ケアを“地域の文化”として根付かせるポイントになります。

 

そして、私が運営代表を務める九工大スマートライフケア共創工房も、単に技術開発をするのではなく、連携・共創するコミュニティを増やしながら、ロボットなどテクノロジーも援用したケア社会の創造に取り組んでいます。

スマートライフケア共創工房は、様々な地域コミュニティと連携や共創を進めていますが、ここではお隣である高須地区の社会福祉協議会との連携の様子を簡単に紹介します。私の寄稿が社協だよりに掲載されたので、許可を得て転載します。

たかす社協だより第23号(春・夏編)より抜粋

なお第23号の社協だより全文をスキャンした画像を許可を得て掲載します。大変活発に活動されておられます。

社協だより p.1-2

社協だより p.3-4

他にも紹介したいコミュニティはいろいろありますが、またいずれ。