先月に、スマートライフケア共創工房にて、「Hololens2 ハッカソン in スマートライフケア共創工房」を開催しました。
テーマは「介護」。Hololens2を使った世界初の取り組みではないかと思います。
講師を務めてもらったのは、(株)ホロラボ(HOLOLAB)さん。CEOの中村薫さんは、8年連続でMicrosoft MVPを受賞されているすごい方です。
ホロラボさんは、初代Hololensのミートアップは、福岡から初めてくれたので、私や学生で参加したのですが、Hololens2についてはそのようなイベントの福岡県での開催の予定がまだ無いとのことだったので、このハッカソンが初めてとなりました。
ハッカソンと題しましたが、一日目はアイデア出しを行い、二日目に開発を行いました。アイデア出しをエンジニアだけでやっては駄目。今回は介護士など介護側への用途を目的として、北九州市を拠点に全国で老人ホームなどを運営し、スマートライフケア社会創造ユニットや、地域イノベーションエコシステム形成プログラムなどで長年ご協力をいただいている(株)さわやか倶楽部の介護士や経営陣に、両日ともご参加いただきました。
今回、参加者は2チームに分け、たくさん出たアイデアの中から2つを選択し、開発を行い、プレゼンテーションまで行うことができました。
本イベントは、文科省enPiT-Pro事業の一つであるenPiT-everi社会人リカレント教育プログラムの介護IoT演習の一部として実施しました。
また、当日はちょうど読売新聞科学技術部の笹本記者の取材も受け、本日3月5日発行の読売新聞(全国版)夕刊「サイエンス&エコロジー」のページに、柴田研で開発を進めている介護士の姿勢危険度判定MRシステムや、井上研で開発をし事業化を進めているスマートフォンアプリなどが紹介されました。
(注)全国版なのですが、なぜか九州では掲載されてないらしいです。(^^;;
Hololens2は高額のため、すぐに介護のデイリーユースに用いられるという段階ではありません。そこでまず、研修で時々用いられるようなアプリケーションから普及させる必要があると考えています。しかし、今回のようにユーザ(介護施設側)参加型の開発を進め、中長期の実証実験を通してユーザに明確なメリットを提示できれば、普及が進むのではないか、と期待しています。また、今後MRデバイスの価格が下がっていくことも期待しています。
最後に、この介護をテーマとしたユーザ参加型のハッカソンに強く共感して協力してくださった、(株)ホロラボさん、(株)さわやか倶楽部さん、北九州市立大学国際環境工学部の安藤先生に感謝を申し上げます。