柴田教授のひびきの放送局 (Prof. Shibata's Blog)

九州工業大学大学院生命体工学研究科の柴田智広教授の公式ブログです (Official Blog of Prof. Shibata)

RSJ2023でもOS「介護とロボティクス」は盛況

昨年3月に新設した日本ロボット学会の研究専門委員会「介護ロボット研究専門委員会」で、RSJ2022@東大に立てた「介護とロボティクス」というオーガナイズドセッション(OS)。2日間にわたり、3セッション17件の発表で、大変盛り上がりました。

今、RSJ2023仙台国際センターで開催されています。本編初日の9月12日(火)に、「介護とロボティクス」OSでは、昨年を上回る4セッション22件の発表があり、午前9時半から午後5時近くまで、素晴らしい発表と活発な質疑応答がなされました。

プログラム詳細は、こちらの冒頭の1A1から1A4をご覧ください。1A3(第3セッション)では、研究専門委員の平田先生がPMを務めておられるムーンショットプログラムからご発表をいただきました。

今回も、先進的な技術開発の発表もあれば、貴重な実証実験の取り組み、結果、経験を共有する発表も多くなされました。個人的には、在宅での計測の難しさ、ラボ検証でのリアリスティックな(模擬的な)実証の妥当性について活発な議論が多く行われたことが印象的でした。またATRの野田氏のリハビリロボは複数の病院とコラボして臨床実験が進められており、既に200程度の症例が集まっているとのこと。それが達成できたのはシステムを作るときから病院側担当者とコラボをしていたからとのことで、やはりインクルーシブデザインは重要だと再確認できました。

介護ロボット研究専門委員会では、これまで開催した委員会やOSでの議論を踏まえ、介護ロボット學として整理する作業に力を入れる予定です。また、来年もOSを立てるつもりですので、本OSにご興味のある皆様、どうぞ今からでも投稿をご検討ください。

 

最後に委員を含むたくさんの発表者の皆様、活発に質問もしてくださったたくさんの聴講者の皆さま、そして座長を引き受けてくださった方々に深く御礼申し上げます。また、RSJ2023実行委員会の先生方や東北大の学生の皆様にも厚く御礼申し上げます。